こんにちは♫ KANAです☻
耳の聞こえない人や、音声障害や脳機能の障害で発話ができない人がいます。
そんな人たちと意思疎通を行ううえで最も手軽かつ有効なのが、「筆談」。
今日は、実際に筆談をするときの注意点やポイントなどを解説していきます!
筆談とはなんだろう?
そもそも筆談とは、「口で話す」という手段ではなく、紙に書いたり、スマホに打ち込んだりして意思疎通する手段を指します。
筆談というと、耳が聞こえない人とお話しする場合に使う手段、というイメージが強いと思いますが、ほかにも声が出せない人や、言葉の発音が上手くできない人などにも有効なコミュニケーション手段だと言えます◎
また、障害のある人でなくとも、会議中や授業中などの声を発せない場面や、外国人など使う言語が違う人にも使用することがあると思います。
今日は、普段から筆談してもらう機会の多い耳の聞こえない私の体験をもとに、筆談対応をする時に伝わりやすいポイントや注意点などをまとめました◎
筆談するときの7箇条
実際に筆談するときに心がけたいポイントは全部で6つあります。
これを頭に置いておくだけで、とってもスムーズにコミュニケーションが取れると思います☺︎
- 読みやすい文字と大きさ
- 横書き
- 敬語を使いすぎない
- 二重言葉はNG
- 日時は正確に
- アラビア数字を使う
- 短文で簡潔に
ひとつずつ解説していきます!
①読みやすい文字と大きさ
これは人に見せる文を書くうえでの大前提ですが、読みやすい字を、読みやすい大きさで書くことです。
当たり前のことだと思うでしょうが、意外と多いのが、達筆すぎて読めない、殴り書きで読めない、小さすぎて見づらい、というもの。
解読するのに時間がかかっては意味がないので、焦らず落ち着いて読みやすい字で書いてもらえたらとっても嬉しいです◎
②横書き
文章を書く時は、ぜひ横書きでお願いしたいです。
理由は、縦書きだと書いている間はこちらから内容が見れないこと。
横書きであれば、書きながら横から読むこともできてよりスムースです。
また、えんぴつやペンが手でにじんでしまって見づらくなるという問題点も、横書きにすることで解決できますよね☺︎
③敬語を使いすぎない
特に接客などの場面で、丁寧な言葉遣いや口調などは重要視する所だと思います。
しかし、私たちのような聞こえない人には、どれだけ丁寧な言葉遣いやトーンで話しかけても伝わりません。
それどころか、文章だけがどんどん長くなり、伝えたい部分がどこなのかわからなくなってしまいます。
「〜でございます」「〜にさせていただきます」のような文字数を多くしがちな丁寧な敬語は不要。
パッと見てわかりやすい、“簡潔さ”を意識してみてくださいね☺︎
④二重言葉はNG
筆談する上で、二重言葉はぜひ避けて欲しい表現です。
二重言葉とは、「ないこともない」や、「〜できかねる」のような、パッとみてどちらの意味なのか理解しがたい言葉のこと。
これは聞こえない人に対してだけではなく、難しい日本語が理解できない外国人や子どもたちにも共通するるNG表現ではないでしょうか。
話し言葉で使う場合は、声の強弱やスピードなどでニュアンスが伝わることもあるかと思いますが、耳からの情報がない私たちに文字だけでこのニュアンスを伝えることは、なかなか難しいです。
ひとつまえの項目でも書いたように、筆談の場合に重要なのは「どれだけ簡潔か」。
難しい二重表現は使わず、言い切ってしまった方が伝わりやすくて良いでしょう。
⑤日時は正確に
みなさんは、「9時10分前」といわれると、だいたい何時何分ごろを想定しますか?
この話は「ろう者のトリセツ 聴者のトリセツ」という書籍でも話題になりましたね。
「9時10分前」と言われると、聴者は9時50分ごろを想像するのに対し、ろう者は10時7〜8分ごろを想像すると言います。
このように、ろう者と聴者では時間などの認識に 差があることがわかっているのです。
そのため、筆談の際にも「10分前」のようなあいまいな表現は避けた方が誤解を産みません。
そのほかにも、「5日後」や「2時間後」などの表現も避けた方が無難。
日時などを指定する際は、ぜひ正確な日付けや時間を指定してください☺︎
⑥アラビア数字を使う
もうひとつ気をつけたいのが、数字を使用するとき。
数字の表現は、漢数字やローマ字数字など様々な表現方法がありますが、最も伝わりやすいのはアラビア数字だと言われています。
- 漢数字 一 二 三 四…
- ローマ数字 Ⅰ Ⅱ Ⅲ Ⅳ…
- アラビア数字 1 2 3 4…
たしかに、「二十五日」と書かれるよりも「25日」のほうが読みやすいし、「Ⅳ号館」と書かれるよりも「4号館」のほうがわかりやすい感じがしますよね☺︎
数字を使用した文を書く際は、ぜひ意識してみてください。
⑦短文で簡潔に
③の「敬語を使いすぎない」とも重複してきますが、筆談の場面では長文になればなるほど伝わりづらくなってしまいます。
たとえば下記の例文。
ご来店ありがとうございます。本日のランチは、A定食とB定食の2種類でございます。お好きなほうをお選びいただけますが、どちらになさいますか?
これよりも、
来店ありがとうございます。
本日のランチは2種類です。どちらにしますか?
・A定食
・B定食
こちらのほうがスッキリしていて見やすいと感じませんか?
お気づきの方もいるでしょうが、後者の例文は改行もうまく使用して、より見やすくなっていると思います。
何度も言いますが、筆談するうえで重要なのは「いかに簡潔で見やすいか」です。
ぜひ意識してみてくださいね☺︎
表情も大切
さて、ここまで筆談をするときのポイントなどをご紹介しましたが、一緒に意識してもらいたいのが、表情。
私も聞こえなくなってから気づいたのですが、欧米の人などと比べて、日本人は話す時に表情の変化や身振り手振りが少ない印象。
しかし、聞こえない人とコミュニケーションを取る中で、こちらの意思を伝えたあとに何もリアクションがない(もしくは声だけで返事されている)と、伝わったのかどうか不安になってしまいます。
大きくうなずく、指や腕でOKサインを出すなど、「ちょっと大げさかな??」というくらいのリアクションのほうが伝わりやすかったりしますよ☺︎
ぜひこちらも併せて意識してみてください◎
まとめ
いかがでしたか?
今日は、聞こえない人や話せない人向けによく使われる、筆談というコミュニケーション手段について深堀りしてみました。
そのような人たちとお話しする機会があれば、ぜひ意識してみてくださいね☺︎
最後までお読みいただきありがとうございました!
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